マーゴット・ロビー主演!映画『Barbie バービー』パンフレットレビュー!

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誰もが知っている、超有名なファッション・ドール「バービー」の世界を描いた映画『Barbie バービー』のパンフレットを紹介します!

レンツ
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本作『バービー』の世界観そのままの可愛らしくてポップなデザイン。見ているだけで楽しいパンフレット。萌えます!

ということで、まずはパンフレット制作に尽力された方々へのリスペクトを込めて、パンフレットの基本情報をどうぞ。

パンフレット基本情報
  • サイズ:210mm × 278mm
  • ページ数:36ページ
  • 発行承認:ワーナー・ブラザース ジャパン合同会社
  • 編集・発行:松竹株式会社 事業推進部
  • 編集:川本奈七星(松竹)
  • デザイン:須藤知華(PLAINS)
  • 印刷:株式会社久栄社
  • 値段:900円(税込)
パンフレット掲載内容
  • Introduction
  • Story
  • ここはバービーランド!バービーの世界の15の不思議
  • インタビュー/マーゴット・ロビー
  • キャスト紹介&コメント1
  • インタビュー/ライアン・ゴズリング
  • キャスト紹介&コメント2
  • インタビュー/グレタ・ガーウィグ監督
  • Soundtruck(曲名)
  • コラム/中村明美(NY在住映画・音楽ライター)
  • インタビュー/サラ・グリーンウッド(美術)
  • インタビュー/イヴァナ・プリモラック(ヘアメイク)
  • スタッフプロフィール
  • コラム/山崎まどか(コラムニスト)
  • コラム/よしひろまさみち(映画ライター)
  • プロダクションノート

主人公バービーを演じたマーゴット・ロビー、相方・ケンを演じたライアン・ゴズリング、グレタ・ガーウィグ監督、美術を担当したサラ・グリーンウッド、ヘアメイクを担当したイヴァナ・プリモラックら5名の単独インタビューのほか、大勢のキャストのコメントも掲載されています。その他に「ここはバービーランド!バービーの世界の15の不思議」という企画ぺージ、3本のコラム、プロダクション・ノートも掲載。内容充実で読みごたえがありますよ。

レンツ
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では、『バービー』のパンフレットを詳しく見ていきましょう!

『Barbie バービー』パンフレットレビュー

キラキラで可愛らしい表紙デザイン

青空を背景に、ピンクのバービーのロゴが配置されているというシンプルなデザイン。水色とピンクの配色が実に爽やかです。Barbie(バービー)のロゴの特徴的な「B」のうえにバービー(マーゴット・ロビー)とケン(ライアン・ゴズリング)が乗っているという遊び心も素敵。

それだけでも十分に本作『バービー』っぽさが表現されていますが、さらにホログラム加工がされているという力の入れよう。角度を変えるとキラキラします。

裏面は全面ピンクの上に寝そべるバービー。もちろん裏面にもホログラム加工が。いやぁ、萌えますね。この表紙デザインだけでも買いたくなっちゃいます。

とにもかくにもポップな中面デザイン

ピンクと水色をベースに、『バービー』の世界観が表現されたポップなデザインになってます。

特にキャスト紹介のページが最高にキュート。キャストごとに背景の色が違うので、とてもにぎやかで楽しいデザインになっています(なんとマーゴット・ロビーとライアン・ゴズリングを含めて総勢24名!つまりは24色!)。

キャスト(キャラクター)ごとに背景の色が違うというのは、『バービー』のポップな世界観を表現したデザインという側面があるとは思いますが、もしかしたらキャラクターそれぞれの個性といいますか、人間誰しも唯一無二といいますか、アイデンティティーを表現したものかもしれませんね。ちょっと深いデザインだなぁなんて個人的には思いました。

ちなみに本編では、『バービー』のピンクの世界観が壊れてしまうからという理由で、バービーが住んでいる家=ドリームハウスって黒が使われていないらしいんです。実はこのパンフレットにも写真以外で黒が使われてません。その辺の徹底ぶりもいいですね。

ほとんどのページで劇中の写真が使われているので統一感があり、可愛らしくてポップでとても好感度が高いデザインです。

「バービーの世界の15の不思議」がおもしろい

本編でも描かれているバービーの世界の独特のルールといいますか、不思議が15個紹介されています。こういった企画ページがあるのはいいですね。パンフレットのオリジナリティ度がアップするし、アクセントにもなります。そして何より得した気分になります。

15の不思議のうち、いくつかは気が付きましたが、気が付かなかった不思議や「??」というようなおもしろ不思議もあり、読んでいてちょっと笑ってしまいました。

その15の不思議のうち、おもしろ不思議をひとつだけ紹介するとしたら、「ケンの仕事はビーチ」という不思議ですかね。ライフセーバーではなくて、ビーチらしいです(笑)。そしてケン本人もビーチの仕事がわかってないらしいです(笑)。でも一生懸命やりたいらしいです(笑)。もうね、ケン最高。愛すべきキャラクターですよ。

良くも悪くも純粋なんですよね、ケンって。まあ、その純粋さゆえにバービーランドを混乱に陥れちゃうわけなんですけどね。

「バービーの世界の15の不思議」は必読です(笑)。

イチ推しはキャスト紹介ページ

キャスト紹介ページがこのパンフレットのイチ推しです。

マーゴット・ロビーとライアン・ゴズリングを含めた総勢24名のキャストたちが写真付きで紹介されています。(劇中のカラフルな衣装を着たキャストたちの写真がなんと可愛いことか!)

マーゴット・ロビーとライアン・ゴズリングはインタビュー形式で、他のキャストはコメントという形で掲載(コメントが無いキャストも数名いますが)。プロフィールも一人ひとり詳しく掲載されているので非常に読みごたえがあります。

先ほどちょっと書きましたが、このキャスト紹介ページはデザインも素敵で可愛らしいので、見ているだけでも楽しい気分にさせてくれます。

読んで良し、見て良しという、クオリティの高いキャスト紹介ページとなっています。

必読のインタビュー

マーゴット・ロビー、ライアン・ゴズリング、グレタ・ガーウィグ監督、サラ・グリーンウッド(美術)、イヴァナ・プリモラック(ヘアメイク)、全部で5名のインタビューが掲載されています。

特に本作『バービー』の可愛らしくてポップな世界観を表現するうえで重要な役割を担った美術を担当したサラ・グリーンウッドと、ヘアメイクを担当したイヴァナ・プリモラックのインタビューはとても興味深かったです。

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サラ・グリーンウッドとイヴァナ・プリモラックのインタビューは必読です!

サラ・グリーンウッドは、バービーの世界を実写化するにあたって、どこまで「おもちゃ感」を出すのか、その「おもちゃ感」を出すためにどのような工夫がなされたのかなど、本作の全体的なデザインに関することを語っています。あえて「おもちゃ感」を出すために、あるシーンではCGではなくミニチュアをわざわざ作ったらしいです。

イヴァナ・プリモラックは、おもちゃのバービーをどこまでキャストに投影させるのか、バービーらしさを出すために工夫したことを語っています。主にキャストのルックスに関することに触れらていますが、とにかくディテールにこだわっていることに驚かされました。まさにプロの仕事といった感じで感心してしまいました。

僕たちが本作を鑑賞して「バービーっぽい」と感じることができるのは、演じる俳優たちや監督によるところはもちろん大きいとは思いますが、こういった縁の下の力持ち的な美術チームやヘアメイクチームの惜しみない努力と緻密な仕事のおかげなんだなぁ、なんて思いましたよ。もうね、リスペクトしか感じられません。ありがとう!サラ!ありがとうイヴァナ!

もう一度鑑賞したくなるような、細かいところを確認したくなるような、そんな内容のインタビューでした。必読です。

『バービー』の理解をより深めることのできるコラム

中村明美さんは【今をときめくポップ・アイコンが結集のサントラ】というタイトルで、山崎まどかさんは【「自由な本当の自分」になるための冒険】というタイトルで、よしひろまさみちさんは【ステレオタイプは変わるもの ― 凝り固まった価値観を破壊するバービー】というタイトルで、それぞれコラムを書かれてます。

中村明美さんのコラムは、サントラのプロデュースを手掛けたマーク・ロンソンを軸に展開されています。ちなみにこのマーク・ロンソン、グラミー賞を7回も受賞していたり、ブルーノ・マーズやレディ・ガガやアデルなどの超大物をプロデュースしたことがあるという凄い方なんです。

最近の洋楽に疎い僕は、このサントラに参加したアーティストはビリー・アイリッシュしか知りませんでしたが、なんだか結構有名なアーティストが参加しているようです(デュア・リパとかカロルGとか、知ってます?)。

僕のような洋楽弱者にとっては勉強になるし、音楽好きの方にとっては楽しく読めるコラムだと思います。

山崎まどかさんのコラムは、グレタ・ガーウィグ監督が関わった過去の作品で描かれた主人公に焦点を当てて展開されてます。

グレタ・ガーウィグ監督は一貫したテーマを持って作品を撮っていることがわかり、そして本作『バービー』ももれなく同じテーマで描かれていることがわかります。具体的に作品名を挙げて解説してくれているので非常にわかりやすくて納得感のあるコラムです。

よしひろまさみちさんのコラムは、ステレオタイプ(多くの人に浸透している先入観や固定観念)やトキシック・マスキュリニティ(有害な男性性)というワードを軸に展開され、本作で描かれた問題提起にビシッと触れられています。

画的には可愛らしいんだけど、中身はかなりシリアスな内容になっている(と、個人的には思っている)本作『バービー』を、重くなりすぎずにわかりやすく解説してくれているので、とても読みやすいです。

若干ステレオタイプに依存してしまう傾向がある僕としては、柔軟に変化を受け入れて、固定観念のようなものは壊していこう!とか思ったりしましたよ。

本作『バービー』の音楽、キャラクター、そして核心に触れられた三者三様のコラム。『バービー』の理解をより深めることのできる良きコラムでした。

バービー人形の歴史や変遷を掲載して欲しかった

せっかく歴史の深いファッション・ドール「バービー」の作品なので、過去から現在のバービー人形の歴史や変遷を掲載して欲しかったなぁと。

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バービー人形の歴史や変遷を知りたかった!読みたかった!

だって、バービー人形が発表されたのが1959年3月ですよ。今から(2023年現在)約64年前ですよ。いろんなバービー人形が発表されてきただろうし、そこには世界の風潮などが反映されてきただろうし。

版権の問題とか、いろんな大人の事情があったのかもしれないですけど、個人的にはバービーの歴史みたいなものがあったらこのパンフレットの貴重性みたいなのもが上がったのかな、とか思ったりしましたよ。

現状のパンフレットでも十分に満足度は高いので、まあ、欲を言えば、ということですけどね。

総評

ホログラム加工された表紙を含め、ポップで可愛らしい『バービー』の世界観が十分に表現されている素晴らしいデザイン。「ここはバービーランド!バービーの世界の15の不思議」というちょっとした企画ページ、キャストインタビュー、監督インタビュー、スタッフのインタビューにコラム3本など内容も充実。これが900円(税込)で購入できるなんて!

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デザイン、内容ともに非常に完成度が高いパンフレット。

買って損はありませんよ!

バービーが好き、ピンクが好き、可愛いが好きな方にはドンピシャなパンフレットだと思います。

本作『バービー』を気に入ったそこのあなた、オススメいたしますよ。

レンツ

映画大好き(おじさん)デザイナー。1男1女の4人家族の細大黒柱。オールタイムベスト映画はトレインスポッティング(1996)、ブレードランナー(1982)、ファーゴ(1996)。甘いラブストーリーはちょっと苦手。

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