岸優太主演!映画『Gメン』パンフレットレビュー!

邦画

映画初主演の岸優太さんをはじめとする豪華キャスト陣が出演している学園青春エンターテインメント作品『Gメン』のパンフレットを紹介します!

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エネルギッシュな本作同様、かっこよくて勢いを感じさせる(そしてちょっと可愛らしい)パンフレットです。萌えます!

ということで、まずはパンフレット制作に尽力された方々へのリスペクトを込めて、パンフレットの基本情報をどうぞ。

パンフレット基本情報
  • サイズ:210mm × 297mm(A4)
  • ページ数:48ページ
  • 発行・編集:株式会社ムービー・ウォーカー
  • 発行人:五十嵐淳之
  • 編集人:佐藤英樹
  • 編集:南里仁美
  • 取材・文:遠藤薫
  • 校閲:入江恭子
  • デザイン:吉川俊彰 須藤知華(PLAINS)
  • 印刷:三映印刷株式会社
  • 販売:東映株式会社 商品事業部
  • 値段:980円(税込)
パンフレット掲載内容
  • INTRODUCTION
  • STORY
  • 相関図
  • キャストインタビュー&プロフィール
  • コメント/小沢としお(原作者)
  • インタビュー/瑠東東一郎監督
  • インタビュー/加藤正人(脚本家) 丸尾丸一郎(脚本家)
  • コラム/森田真功(ライター)
  • コラム/富田稔(アクション監督)
  • コラム/ヤンキー講座
  • 主題歌「ランラン」(ザ・クロマニヨンズ)
  • プロダクションノート
  • 私立武華男子高等学校1年G組 入学許可証
  • アルバム(撮影風景写真)
  • 劇場オリジナルグッズ、オンラインストアのご案内

キャストの皆さんのインタビュー(おもしろい!)や監督のインタビュー、コラム、プロダクションノートなどの定番ページから、相関図やヤンキー講座などのオリジナリティのあるページまで、とても楽しく読めるパンフレットになってますよ。写真が多いのも良いです。

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では、『Gメン』のパンフレットを詳しく見ていきましょう!

『Gメン』パンフレットレビュー

アイデアが素晴らしい表紙デザイン

ボール紙のようなグレーの厚紙にスミ(黒)文字で「私立武華男子高等学校」と「Gメン」。蛍光イエローで刷られた「G」の文字。実にシンプルなデザイン。

ポイントは蛍光イエローの「G」の中に抜かれた「SCHOOL GUIDE」の文字。要は学校案内をモチーフにした表紙デザインなんですよね。学園ものという特徴をうまく使った素晴らしいアイデアです。

パッと見が安っぽく感じられるのも底辺の「G組」を想起させていい感じです。キャスト陣が豪華だからといって表紙を豪華にしたら、本作とミスマッチな感じがしますからね。アートディレクターの指示なのかデザイナーさんのセンスなのかはわかりませんがお見事です。

表紙の裏を表2、裏表紙の裏を表3と呼ぶんですけど、そこに原作漫画の一部が掲載されているんです。原作漫画未読の方にとって(僕も含めてですが)、絵のタッチや雰囲気を知ることができるのは嬉しいですよね。とても気の利いたデザインです。

力強くて勢いを感じさせる中面デザイン

全体的に力強くて勢いを感じさせるデザインです。ベースは黒と黄色なので、こういう言い方は今どきではないのかもしれませんが、男っぽいデザイン。でも、ピンクがアクセントに使われているので、力強さのなかに可愛らしさもあるという本作のイメージがうまく落とし込まれています。

そして、文字量と写真のバランスがとても良いです。文章は読みやすいし写真は存在感がある。空間(ホワイトスペース)を上手につかっているので息苦しさがなく、リズム感のある気持ちの良い紙面になっています。

文字が少し太めのゴシック体が使われてるので、可読性が高いのも良い点。特にキャストインタビューのページでは、黒い背景の上に白い文字がのっているので、文字が細いとつぶれ気味になって読みづらくなってしまうんですよね。なので、少し太めのゴシック体を選定したのは正解。可読性の高い書体の選定もグッドです。

このパンフレットの中で、僕がデザイン的にいちばん好きなのはキャストインタビューのページ。特に写真の扱いが好き。演じたキャラクターに扮したキャストの写真がモノクロ(白黒)になっているんですが、そのモノクロ写真の一部だけに色をつけているんですね(例えば、岸優太さんだったらパーカーだけ濃いピンクになっている。恒松祐里さんだったら特攻服だけ淡いピンクになっている)。それがめちゃくちゃオシャレでかっこいいんですよ。キャストの皆さんの表情も豊かで、見ていて飽きないです。

さらに、原作漫画のキャラクターもキャストの写真と一緒に掲載されているので、漫画版と実写版のキャラクターを見比べられるのも楽しいですよ。矢本悠馬さんの肝田と森本慎太郎さんの梅田はかなり似ててやばいです(笑)。

キャストインタビューがおもしろい!

キャストインタビューが最高におもしろいです。主演の岸優太さんが4ページ、竜星涼さん・恒松祐里さん・矢本悠馬さん・森本慎太郎さん・りんたろー。さんがそれぞれ1ページずつ、吉岡里帆さん・高良健吾さん・尾上松也さん・田中圭さんがそれぞれ半ページずつ、全部で10名分(個人的には本編でインパクト抜群だった小野花梨さんのインタビューも読みたかった)。

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岸優太さんの魅力爆発!読んだらファンになっちゃいますよ。

もうね、何といっても岸優太さんですよ。質問に真面目に答えているんでしょうけど、冗談なのか本気なのかわからないところがあるんですよね。まぁ、それが天然ってやつなんでしょうね。僕が持っている岸優太さんのイメージそのままのインタビューで最高。

「いろんな雑誌やポスターを見ても大体自分が中心にいるので”俺、推されてるな”」って思っていたり(推されているっていうか主演だから当たり前でしょ 笑)、「アドリブはAパターン、BパターンどころじゃなくZパターンまで考えてきている」らしいし(いや、盛りすぎでしょ 笑)、突っ込みどころ満載。本編の熱い演技とかっこいいアクションを見て岸優太さんのファンになっちゃいましたけど、このインタビューを読んでさらに好きになっちゃいましたよ。

他のキャストのインタビューでも、話題の中心は岸優太さん(笑)。どんだけ愛されてるんだよ(笑)。もちろんキャストの皆さんそれぞれの苦労話や裏話的なことなど、岸優太さん以外のこともちゃんと語ってくれているのでご安心を。個人的には肝田を演じた矢本悠馬さんの頑張りがわかるインタビューは良かったですよ。矢本悠馬さん、体張ってます。

キャストの皆さんもれなくインタビューの最後に、パンフレット読者にメッセージを送ってくれています。ちょっとしたことなんですけど、パンフレット読者としてはなんだか特別感があって嬉しいです。

デザイン良し、読んでも良しのキャストインタビュー。おすすめの萌えページです。

(おじさんにとっては)懐かしさを覚えるコラム

「学園ものの新たな正統」というタイトルで書かれた森田真功さんのコラム。『湘南爆走族』やら『ビー・バップ・ハイスクール』やら『湘南純愛組』やら『特攻(ぶっこみ)の拓』やら、ヤンキー漫画を読んできた僕としてはセンチメンタルな気分にさせてくれるコラムで、読み終えた時には遠い目をしてましたよ…。

過去の作品名は書かれてないんですけど、学園ものヤンキーものの時代の流れみたいなことが書かれていて、ものすごく納得感がありました。高校への進学率が上昇し始めた1960年代の社会的な背景を受けて「学園もの」というジャンルがポピュラーになっていったというくだりは特に納得感がありましたよ。漫画のジャンルって、社会的な背景に影響を受けるんですね。

そして、昔と今の学園ものやヤンキーものの描き方の違いや変遷みたいなことがわかりやすく解説されています。本作『Gメン』はまさに今の価値観をもとに描かれた学園ものヤンキーものということで、なんだかちょっと勉強になりました。対立や分断より和解やスクラム、覚えておきましょう。

今の若者たちにはピンとこないかもしれないですけど、僕のようなおじさんには懐かしさを覚えつつ考えをアップデートさせてくれるコラムでしたよ。

必読!アクション監督・富田稔さんのコラム

本作のアクション監督である富田稔さんのコラム「アクション講座」はおもしろかったです。

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アクションシーンの緻密さ、ハードさがわかるコラム。必読です!

本作のアクションのコンセプトであったり、岸優太さん演じる主人公・門松勝太の強さを表現するためのプランであったり、アクションの注目ポイントであったり、とにかく緻密にアクションを撮影していたことがわかるとても読み応えのあるコラムです。

スピード感があって迫力があるアクションは、間違いなく本作の見どころのひとつなので、その撮影の裏話が、それもアクション監督から語られるなんてこれぞパンフレットのいいところ!

特に岸優太さんのアクションの凄さがわかるエピソードを読むとですね、やっぱりアイドルってすごいなと思いますよ。いろんな要求に応える能力が半端ないです。

ちなみに尾上松也さんはアクションの覚えがめちゃくちゃ早かったそうです。さすが歌舞伎役者。動く演技は得意なんでしょうかね。アクションのイメージがないのでちょっと意外でした(ごめんなさい)。

アクションシーンをあらためて見返したい気分になるようなコラムでした。

ヤンキーを知ってるかい?ヤンキー講座

今となっては絶滅危惧種となったヤンキーについての講座です。

今の若者たちは漫画やテレビや映画などの映像でしか目にしたことは無いであろうヤンキー。「ツッパリ」「リーゼント」「特攻服」などのヤンキーのキーワードをいくつかピックアップして解説される本講座。それぞれのキーワードは深掘りされているので、ヤンキー知識が増えること間違いなし。まぁ、皆さんの今後の人生に役立つかは知りませんが(笑)。個人的には「パシリ」とか「うんこ座り」も加えて欲しかったな(別に僕がパシリをしていたわけでは断じて無い)。

ちなみに僕の高校生時代にはヤンキーはいました。短ラン、長ラン、ボンタン、リーゼントに茶髪、いました。僕の通っていた高校にもいたし、他校にも余裕でいました。さすがに「天王会」みたいな半グレ集団みたいなのはいませんでしたが。

この「ヤンキー講座」を読むとわかるけど、ヤンキーって見た目でわかるので避けられる存在ではあったんですよね。でも今はどうですか。ヤンキーはほぼほぼ絶滅しているけど(田舎に行くと暴走族の残党がいたりするけど)、インテリヤンキーみたいなのがいてタチが悪い。(見た目は)普通の人間がヤンキーよりエグいことをやっていたり。

そう考えると、あの時代は単純でよかったのかなぁとか思ったり思わなかったり…。

少し脱線しちゃいましたけど、古き良きヤンキーの生態がわかるおもしろいページでした。

まだある魅力的なページたち

紹介したページ以外にも登場人物の相関図やプロダクションノート、1年G組への入学許可証(こういう遊び心が良い!)、全校生徒アルバム(撮影現場のオフショット)などの読んで楽しい見て楽しいページがあります。

その中でも、プロダクションノートは臨場感があってよかったです。キャストインタビューや瑠東監督のインタビューで、現場の雰囲気の良さは感じられましたが、プロダクションノートでダメ押し。いじられキャラ愛されキャラで座長の岸優太さんを中心に、チームワーク良くホントに楽しく撮影されていたのが感じられて、読んでいるこちらまで楽しい気持ちになりましたよ。

総評

力強くて勢いがあるけどちょっぴり可愛らしさもある『Gメン』らしいパンフレットデザイン。錚々たるキャストの皆さんのインタビューやコラムをはじめとするバラエティ感のある充実した内容。本編の写真だけではなく、撮影のオフショットも掲載されているというのも嬉しいです。これが980円(税込)で購入できるなんて!

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デザインは凝っているし、内容はバラエティに富んでいて、読んで楽しい見て楽しい素敵なパンフレットです。買って損はありませんよ!

『Gメン』がおもしろかった方、岸優太さんが好きな方、本作を観て岸優太さんが気になってしまった方にはドンピシャなパンフレットです。

本作『Gメン』を気に入ったそこのあなた、オススメいたしますよ。

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映画大好き(おじさん)デザイナー。1男1女の4人家族の細大黒柱。オールタイムベスト映画はトレインスポッティング(1996)、ブレードランナー(1982)、ファーゴ(1996)。甘いラブストーリーはちょっと苦手。

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